スーパーに並ぶ「ふき」はハウス栽培されたものが多く、10月から翌5月ごろまで出荷されますが、天然物の旬は3月~5月の初夏に掛けてですので「ふき」を一番美味しく食べられる季節となります。
ふきを美味しく食べるために最もたいせつなのは下ごしらえとなる「あく抜き」です。あく抜きをきちんとすることで香りと歯ごたえがまったく違うものになります。
そこで今回は「ふき」のあく抜きが簡単にできる方法を紹介します。
美味しい「ふき」を見分ける方法
美味しい「ふき」を見分けるには、まず茎の太さを確かめます。目安として親指ほどの太さのものを選びます。茎が細すぎますと、繊維質が多すぎてしまいますし、太すぎると繊維が固くなっているので、触感が好ましくありません。
つぎに色ですが緑色の状態が瑞々しく鮮やかなものが新鮮です。茶色い部分が多いものは新鮮さが失われているので避けましょう。
ふきのあく抜きが簡単にできる方法
ふきのあく抜きには重曹を使うことが一般的ですが、重曹であく抜きすると柔らかくなりすぎるので、ここでは塩を使ってあく抜きが簡単にできる方法を紹介します。
1.大きな鍋にたっぷりのお湯を沸かします。
2.ふきを鍋に入る長さに切って、まな板の上に並べ塩をふっていき擦り込む「板ずり」を行います。塩加減はふき4~5本に対して大さじ2が適量です。
板ずりをすることによって、ふきの色が鮮やかになり、アクがしみ出しやすく、皮も楽に剥きやすくなりますので、しっかり行いましょう。
3.板ずりしたふきを鍋に入れ茹で上がったら冷水にすぐに浸けて冷まします。
4.冷水に浸けながら、ふきの皮と筋を取り除き、さらに1~2時間さらします。
このようにあく抜きすることで、スーパーで売っている水煮のふきで味わえない香りや歯ごたえを感じることができます。
ふきはあく抜きをしない方がいいのか?
ふきのあく抜きをすることで、さらに美味しく味わうことができますが、あえてあく抜きをしないこともあります。
ふきには独特の苦みとなるポリフェノールが含まれていますが、あく抜きをすることでポリフェノールの栄養分も溶け出してしまいます。ポリフェノールはがんやアレルギーを引き起こす活性化酸素を除去する抗酸化作用があり健康や美容に高い効果があります。
ポリフェノールをしっかり摂りたいのでしたら、あく抜きはしないで、ふきをそのまま料理して食べましょう。
苦みを押さえて美味しくふきを味わうか、健康を重視するか、お好みで選んでください。
旬のふきを美味しいですし、さらに栄養価も高いですので、ぜひ食卓に並べてください。