春の訪れが本格的に迎える4月、5月になりますと、新茶の茶摘みや初せりのニュースや、新茶のTVCMを多く見掛けます。それだけ新茶を楽しみにしている方が多いということでしょうし、新茶だからこそ味わえるさわやかな香りは、日本人は大好きです。
新茶を美味しく飲めるように、正しい淹れ方を知って、さらに新茶の味わいを楽しみませんか?
そこで今回は新茶の時期・季節と、新茶をさらに美味しく味わえるお茶の淹れ方を紹介します。
新茶の季節と時期
新茶の季節として一般的に知られているのは、『茶摘み』の歌詞にもあります「夏も近づく 八十八夜」です。
八十八夜は、2月4日の立春からから数えること88日目の日で、5月1日か5月2日に当たります。
この時期にかけて、お茶の収穫が最盛期となりまして、収穫された茶葉が発売される8月初旬頃までが新茶の購入できる期間となります。
新茶の収穫は八十八夜の期間だけではありません。6月中旬から7月初旬に収穫された茶葉は二番茶、7月下旬から8月初旬に収穫された茶葉は三番茶、9月下旬から10月初旬に収穫された茶葉は四番茶と呼ばれ、季節を通じて新茶を味わうことが出来るのです。
新茶の中でも、寒い冬に旨み成分がしっかり蓄えられた新芽で、4月下旬から5月中旬の八十八夜の時期に摘まれる一番茶が特に香りがよく、一般的に新茶とされています。
新茶の美味しい淹れ方
新茶は摘みたてという性質上、苦みや渋みが少なくて、さわやかな味わいで、きれいな薄緑色をしているのが特徴の茶葉です。新茶は摘みたてで特にデリケートですので、取り扱いには注意が必要です。
新茶の淹れ方を説明します。
急須に茶さじより少し多めに新茶を入れます。
続いて湯呑みにお湯を注ぎ、そのお湯を急須に注ぎます。
お湯の温度が高すぎますと、せっかくの新茶に渋みが出てしまいます。新茶の甘味を引き出す最適な温度が70度ですので、沸騰直後の熱いお湯を入れないよう気をつけましょう。
40秒ほど蒸らせば茶葉が開いてきます。湯呑みにつぐ前に急須を軽く2回ほど回すと新茶の旨みがさらに引き出します。
最後の一滴が極上の旨みとなりますので、最後の一滴まで残さず湯呑みにつぎましょう。
新茶をより美味しく味わえますので、ぜひ参考になさってください。
新茶・お茶の保存方法
新茶はもちろんのことですが、お茶は湿気や高温に弱いですので、次に淹れるときに美味しく味わえるよう正しい方法で保存しましょう。
お茶を袋から開けたら、袋ごと茶缶に詰めて冷暗所に保存します。
茶缶に詰めた袋の口には輪ゴムなどでしっかりと止めて、空気に触れない状態にしておきましょう。
美味しく新茶を味わえる保存期間は2週間~1ヶ月ですので、その期間に新茶を味わいましょう。
冷暗所以外でも、冷蔵庫に保存することで品質の劣化を遅らせることができます。
冷蔵庫に保存するときは、お茶は冷蔵庫内のにおいを吸収しやすいので、袋ごと詰めた茶缶をさらに密閉する袋か箱に入れて保存します。
お茶を淹れるときは、冷蔵庫から出した茶葉を常温に戻してから淹れるようにしましょう。
茶葉が冷えたままですと、外気に触れることで温度差が出て湿気が出てしまい、お茶の旨みを奪ってしまいますので気をつけてください。
新茶をさらに美味しく味わえるよう、お役に立てましたら幸いです。
今年の新茶「一番茶」を味わってください。